沖縄の恩納村でなら女性一人でもダイビングを楽しめる、そんな話を大学の友達から初めて聞いた時には絶対にウソだろうと信じられませんでした。ファミリーやグループの中に女性がいるなら別ですが、まさかレディースオンリーのコースがあるなんて想像もしていなかったからです。
しかし実際に体験した友達の話だけでなく、ウェブで調べた情報から本当に私のような女性でも単身で海に潜れるとのこと、知識も経験もない反面で魚やウミガメなど海の生き物が大好きで是非とも直接見てみたいと考えていた私からすると、こんなに嬉しい情報をありませんでした。一人旅が好きなうえに沖縄の海には死ぬまでに一度は行ってみたいと夢想していた私にとって、背中を後押ししてくれるような話だったからです。
早速貯金の残りで行けそうな恩納村のアクティビティを探し出し、夏休みシーズンの少し前という人があまり居なさそうな時期に旅館やダイビングの予約をいれました。完全に初心者だったのでライセンスの獲得までにどのくらいの時間がかかるのかも知らない段階でしたが、人気があるレディースプランはすぐに埋まりそうだったので、早期に予約を入れておいたような形です。
私が予約したのは、恩納村ダイビングショップ – 沖縄恩納村のワールドダイビングです。
結果としてその際の判断は正しく、沖縄に行ってライセンスを獲得してから観光とグルメを楽しみ、最終日の直前に恩納村ダイビングを堪能するという理想通りのプランを実行することができました。ちなみにライセンスはワールドダイビングというスクールで取得したのですが、一人で遠くから来た私にリラックスしてもらいたいと、講師の方はずっと女性が担当してくれました。
相手が同性だからこそ質問できたようなことも少なくありませんし、実習の時に相手が知らない男性だったら緊張していたような場面もありましたので、最初から最後まで女の人がマンツーマンで対応してくれたのは本当に嬉しかったです。ワールドダイビング以外のスクールを私は知りませんが、厳しさや理不尽さはまったく感じませんでしたので、良いプライベートスクールなのではないかと感じました。
そして長期の一人旅の最後を、恩納村ダイビングで締めくくった訳なのですが、びっくりするくらい海が綺麗で自由度も高く興奮と同時に感動したことを記憶しています。
海に潜るときには私がまだ初心者ということもあり、ずっとダイバーの方が付きっ切りで一緒に行動してくれたため、緊張感こそあれど過度な不安や怖さはありませんでした。上から見るだけでも美しかった海ではあったものの、実際にダイブしてみるとまるで真水のように透き通っており、別世界に紛れ込んでしまったような不思議に感覚に最初襲われたのも印象的です。ダイバーの方に促されるままお魚が沢山いるスポットや、青の洞窟と呼ばれる場所など様々な所に案内してもらえました。
カラフルなお魚さんに餌を与えるのも楽しかったのですが、ただ水底の地形を眺めているだけでも面白く時間を忘れるくらいに堪能したくらいです。海でのレジャーにはリスクがあるということも頭に入ってはいましたが、ここまで綺麗で楽しい世界があるなら誰もがダイビングに挑戦したくなくのも当然だろうというのが、何時間も恩納村ダイビングで遊びまわって得た最終的な感想だと言えるでしょう。
ずっと運動部に所属していたこともあり私は自身の体力には自信がありましたが、それでも初めて本格的なダイビングを経験した直後は非常に疲れました。水泳と同じで非常に体力を使うレジャーであることは予めのリサーチで知ってはいたものの、地上で普通に生活している時とは違う特殊な呼吸法が必要になることや、事故を起こしてはいけないという多少の緊張が、スタミナを削っていたのではないかと今振り返ると思い当たります。だからこそその日の夜は充実感と程よい疲れの中でぐっすりと眠れました。
私は寝つきがあまりよくないのですが、あんなにベッドに入ってからすぐに眠れたのも、夜中に起きずに9時間以上も熟睡できたのも本当に久しぶりだったため、最高に気持ちの良い目覚めを体験できただけでも恩納村にまで行った価値があるというものです。
一人旅にしてはかなり長かった旅行を終えて、地元に帰ってきたからは大学で恩納村ダイビングがどれだけ素晴らしかったのかを、友達やサークルの後輩などにずっと伝え続けています。私の地元では絶対に味わえない極上のアクティビティである上に、女性一人で行ったとしても邪険にされるようなことがない最高のホスピタリティーが待っていることを、廻りに伝えることこそが経験者である私にしかできない行動だと考えているからです。
他にも行きたい旅行先があるため数年後になる可能性が高いものの、絶対にまた恩納村ダイビングを体験したいと希望しています。何度潜ったとしても感動できるような、他にはない美しさが恩納村の海にはあったからです。もしも叶うなら次は恋人と一緒に行ってみたいとも夢を見ています。